三重
Past Posts (random select)
獣人(ベスティアン)のパイオス(Phaios)は、アリスィア王国軍で先兵部隊の戦士長を務めている。 戦いの最前線に立つのがベスティアンだ。彼らの主たる武器は槍。小柄ながら筋骨逞しい彼らは、槍を巧みに扱い、敵をなぎ倒す […]
わたしたちは混沌化したVRワールド内を彷徨っていた。 出口のない迷路。 しかし、クリアするためには出口を見つけないといけない。 エイジは自分の肉体に点滴を打つことを後回しにして、リアルのわたしの肉体を助けに行って […]
ダークマターが数倍濃い宙域である暗黒沼(ダーク・マドゥ)に、あるはずのない漂流宇宙船を発見した。 ダーク・マドゥは別名“サルガッソ宙域”といわれる。濃いダークマターの重力によって、放浪惑星や大小様々な小惑星、さらには […]
見渡す限りの草原の中で、わたしはバニーガールの格好をしていた。 母船が原始ブラックホールと衝突し、救命ポッドで脱出したところまでは覚えている。潮汐力で体と意識が引き裂かれたような気がした。 意識が戻ったら、理解に苦 […]
夢界(むかい)の迷宮では、傘が手放せない。 傘がないと迷子になってしまうし、意識を保っていられない。 「それは君の心の象徴なんだよ」 雄猫で三毛猫のシュレディンガーはいった。 「じゃあ、あなたはなんの象徴なの?」 […]
ウルティマ・トゥーレ(Ultima Thule)の夜空では、衝突する銀河の壮大なイベントが進行中だ。 世界の果てを意味するこの惑星は、天の川銀河から2億光年ほど遠くの銀河系にある。地球からもっとも遠い入植地のひとつだ […]
火星(マルス)のプリンセスのリン・ソリスは、火星から脱出した。 クリュセ王宮は大騒ぎになった。プリンセスはクリュセ王国の要だったからだ。彼女がいないと、マルスは国家間のバランスを失い、戦乱と崩壊の危機に瀕する。 次 […]
地球人口の9割が死に至った、「神の怒り」から10年が経った。 森林の多くが業火で焼け、隣接する街も燃えた。砂漠化が進行して空気は乾燥し、火災が頻発すると、可燃性のものはなんでも燃えた。都市そのものがゴミの焼却場と化し […]
気持ちがもやもやしたら、エアーバイクに乗って禁断の海に行く。 ドーム都市から外に出るのは、厳しく制限されていた。ドームの外は大気圧が500hPa程度で、地球での標高5000mに相当する。酸素濃度は高めだが、それでも呼 […]
神々の戦いでは、人間は戦いの道具でしかない。 戦う相手は敵の神に仕える人間たちであり、血を流すのも人間たちだ。 「神々の戦い」に終わりはない。 なぜなら、神々は戦うことが存在理由だからだ。 人間は死ぬと、塵とな […]
太陽系からの16.1光年にあるグリーゼ832の第二惑星に、異星人の遺物を発見した。 グリーゼ832はM型の赤色矮星。その第二惑星は地球の約5倍のスーパーアースで、仮称を「ギガス(Gigas)」という。 太陽系の近傍 […]
ミューズのウーラニアー(Urania)は、金色のペガサスの子供と戯れる。 9人のミューズのひとりであり、占星術と天文を司る。言い換えると、未来と宇宙の事象を見守り、ときには介入する。人間界との接点は多く、国王や神官ら […]
初めて味わう絶望は、二酸化チタンの味がした。 彼らは突然、なんの前触れもなくやってきて、予告なく攻撃してきた。 わたしたちは異星人に侵略された。 植民星スワン5は、太陽系から11.4光年の「はくちょう座16番星B […]
まぁ、世の中いろいろあるわけで。 計画通りにはいかないのだよ。 いい仕事があると、タウ・セチまでひとっ飛びしたのはいいが、ポンコツ宇宙船がバグってしまって、ワープできなくなっちまった。 帰りはどうすんだよ? 踏 […]
彼女に言えなかったことがあった。 僕は、明日には消えてしまうと。 出会いがあれば、別れもある。 生涯はその繰り返し。 僕が彼女と出会ったのは、まったくの偶然だった。 いや、あれは必然だったのかな。 出会った […]
人間のサラとエルフのアステールが並んで立つと、大人と子供ほどの体型の違いがある。 サラの身長が175cmに対して、エルフは小柄で身長150cmほど。アステールは少女のような顔と体型だが、年齢は40歳を超 […]
拡張を続けるサイバーユニバースには、実際の宇宙のように空虚(ボイド)が発生する。 ボイドは荒涼としているが、「無」ではなくノードが極端に少ない空間だ。身を隠すには好都合だが、攻撃を仕掛ける場合には選択肢が限られる欠点 […]
火星にモノリスだなんて、なんの冗談だよ。 命がけで火星に降り立ってみたら、着陸船の目の前にモノリスが建っていた。 「ふざけるな!」 これはイタズラか? それとも悪夢か? ここは映画のセットで、カメラの向こうにキュ […]
有翼族(アンゲルス)(Angelus)の住む天空の島(カエルム・インスラ)(Caelum Insula)に、恋の季節が訪れた。 男たちは歌い、女たちは空を舞う。恋祭りは10日間続く。 引かれあったカップルは喜びのダ […]
エイジが目を開けると、サイバータンクの中だった。 「戻れたか……」 安堵とともに強烈な疲労感に襲われた。これほど長い時間、サイバータンクに入っていたことはなかったからだ。体の節々が痛く、頭もスッキリしない。 タンク […]
わたしは森を守護する森の女王。 7つの大陸に7人の森の女王がいた。わたしはサッピールス(Sapphirus)大陸の森を守護している。 森の女王は、森とともに長い年月を生きる。森の生命力が、女王の霊力の源だ。 わた […]
新宿地下ダウンタウンで、サイバー・ライブ(略してCy-Li)の配信をする。 Cy-Liは3Dホログラムメディアで、視聴者はロケ地にいるかのようなリアル感を味わえる。立体映像と音だけでなく、匂い、温度、風の感覚まで再現 […]
わたしは接敵し、ブロックチェーンの尻尾に偶奇虫(パリティ・ワーム)を突っ込んでやった。 暗号空間(クリプト・スペース)では、暗号は盾であり矛にもなる。しかし、前時代の遺物であるブロックチェーンは、あまりにも鎖が長すぎ […]
眠っている間に魔法が発動してしまったらしい。 気がついたら、わたしは宇宙船の中にいた。なぜかお気に入りの熊のぬいぐるみと一緒に。 わたしはショーツに彼のシャツを着た格好。 「ちゃんとパジャマを着ておくんだった!」 […]
彼女は量子の世界で生まれた。 “彼女”というのは、正しくないかもしれない。その存在に生物学的性別は、意味がないからだ。女性として見ているのは、観察者であるわたしの選択だ。 彼女は意図せず生まれることになった。誰も想 […]
目が覚めると、わたしは砂浜のベッドの上で、熱気を含んだ潮風に吹かれていた。 「え? なに? どうなってるの?」 頭はぼんやりしていて、事態を把握できなかった。 砂浜の波の音がサラサラと非現実感を醸し出している。f分 […]
わたしはもうすぐサナギになる。 適齢期になり、生まれ変わりの準備をしないといけない。 巣穴に入る前に、男と交わって身ごもる。 そしてサナギとなり、5年の月日をかけてドラゴンに変態するのだ。 竜族は卵から人間の姿 […]
この世界“エザフォス”には、人知れず地下世界(ヒュポゲイオン)が網の目のように広がっている。 ヒュポゲイオンに住む種族のひとつが、翡翠地人(ジェイド・エルフ)だ。翡翠のような緑色の肌をしていることから、そう呼ばれる。 […]
ホーン族は生まれながらの戦士だ。 男も女も、立って歩けるようになった赤子のときから戦う術を身につけていく。頭に角が生え始めるのは3歳頃からで、一人前になる10歳頃には戦士らしい角になる。 角の形で家系がわかる。 […]
カオリとエイジは迷路と化した通路を歩き、突き当たりのドアを開けるとそこは未来ワールドだった。 「ここは宇宙船の内部のようだ」エイジはいった。 「ねぇ、ちょっと言いにくいんだけど、トイレはどこかしら?」カオリは困り顔で言 […]